Home » 初心者教材の注意点 » 「分かりやすい教材」ってどんなもの?

「分かりやすい教材」ってどんなもの?

UNTAMED代表、石川です。?

語学初心者にとって

分かりやすい教材

を探すことは非常に重要なことかもしれません。
でも、本当に

分かりやすい教材

というものが存在するのでしょうか?
(DIVE LA は練習をする最適な“環境素材”の提供を目的としています)

ちなみに “分かりにくいテキスト” は存在します。

例えば、日本語が回りくどくて、読みにくくて、専門の文法用語ばかりだから分かりにくい。

という、書き手の技術の問題がある場合です。

僕はこの1年半、語学初心者の気持ちに戻ろうと、僕にとって全く未知の言語、イタリア語に挑戦して、自分自身で実験してきました。?詳しくは、僕のブログ(2007年6月29日 イタリア語を始める)に、勉強を開始したときのことを書いています。

まずは、テキストを選ぶ前提として、人のお薦めを試すのではなく、

言葉が平易で、取っつきやすそうなモノの中から

自分で2冊の本を選びました。
これは、絶対に最後まで読み切る前提で購入。
その言語に対しての知識ゼロで、

何となく分かりやすそう

なものを選択。どちらもCD付です。
そして、その2冊を、徹底的に、毎日、欠かすことなく読み続けました。
何度も何度も。
その間、図書館などからテキストを借りたりもしましたが、とにかく2冊を中心にやり続けました。
学校に行って、ネイティブスピーカーと話すこともしません。
イタリア語を話す友人と、スカイプで話す予定でしたが、それも相手が忙しすぎたり、相手は英語で普通に話したい(教えるなんて面倒くさいから)という理由でかなわず。 (^_^;)

最初は、白紙状態ですから、何を読んでも

分かった!

という気持にはなりませんでした。
やってもやっても達成感がありません。
ブログでは強がりを書いているのが見えますが、なんとか自分をやる気にするための意味もあったのかな。

でも、実験ですから、途中で止めてしまっては意味がありません。
とにかく続けました。

1年ほど経った辺りから、ついに変化が見え始めます。
そのころまでには、それぞれの本は数回読み終えていました。

文章の構造が分かってきたような気がする・・・

でもまだ。

そして、実験開始から1年半後

ついにある瞬間が訪れました。
英語が話せる人が言う、

「口をついて英語が出てきた」

という体験です。僕の実験の場合は、イタリア語ですが。
今まで頭の中で意味をなさなかった文法知識が、急に現実味を帯びてきて、

そういうことかっ!!!

と覚醒したような気分です。
その時に読んでいた本は、スタートした時に買った2冊のうちの一冊です。

ずっと理解できなかった本

その同じ本が、

これは手放せない!

という本に変わりました。(図書館からも、10冊くらいの本を借りてきて読みました)

これは何を意味するのか??

この実験から分かったことは、

分かりやすい教材という、基準はない
教材は、読み返すことでその価値を上げていく

ということ。
英語の学習体験によくでてくる話、

「この本をお薦めします!」?

という言葉を信じて買ってみたけど、

自分には合わないみたい

というのは、これが理由でしょう。?ある教材を薦めている人は、覚醒したときにたまたま読んでいた本を、

これは分かりやすい!

と勘違いして人に薦めているか、アフィリエイトで得点を稼ぎたいかのどちらかだと思います。(失礼)
僕自身も、今回覚醒したときに読んでいた本は、

もう大好き!手放せない!

という気持になりましたが、この実験期間中の経験を思い返すと、人に薦めていいものかどうか疑問です。

事実、何度も途中で投げ出したくなりましたから。(笑)

結局、僕の1年半の実験で分かったのは、

語学は継続して勉強し続けることで絶対に習得できるということ
テキストの“分かりやすさ”に大きな差はないということ
分かりやすいテキストを探してさまようより、今やっているテキストを続けること

これがとても重要だということです。

僕はイタリア語の日常会話を1年半程の実験で手に入れました。

あなたは1年半我慢して、こつこつ積み重ねますか?
それとも、テキストホッピングを続けますか?

僕は、絶対に前者をお薦めします。
そして、おすすめの教科書は、

ありません!

と断言します。
あなたが続ける限り、どんなテキストも最高の教科書になる可能性を秘めています。

P.S. 現在僕は、中国語にも挑戦中です。
これも、イタリア語と同時に、一日数分?数十分を毎日欠かさず続けています。
古い言葉ですが、継続は力なり です。

一緒に頑張りましょう!!