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人は基礎の言葉で話している

土井光知の論文「基礎語(1943)」によると、人はカタコトの言葉で最低限の会話をするために、1,000語を理解していればよいと言っています。

それを科学的に証明したのが、アメリカの心理学者ソーンダイクの1931年の研究です。

英語の場合、基礎語100が分かれば、全ての文の50%が、500語あれば82%が理解出来る。2,000語を学べれば95%を理解出来るようになる。
言語の学習にあたって、そんなにたくさんの語彙は必要ない。
【加藤秀俊著:「何のための日本語」から抜粋】

アメリカ人も使っていないような単語が並んだ「上級英単語帳」を覚える必要はどこにあるのか?

という疑問に対しての明確な答えがここに出ています。

人は、言葉に対して最高の効率を求めるものです。
難しい言葉を選んで話すのではなく、今知っている言葉をいかに豊かに組み合わせて使えるかが、鍵となってきます。

難しい言葉を知って得意になっている人より、簡単な言葉で何でも表現できる人の方が“言葉の上級者”なのかもしれませんね。