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外国人の語学習得教材

語学習得を志す人はなにも日本人だけではありません。
外国人も、第二言語を学ぼうとしています。

その教材を研究してみると、面白い傾向が見つかりました。

一言で言うなら「とても不親切である」ということ。

例文が書いてある。すると、その例文中に使われている単語で分からないものが出てくる。ところが、ページを全て調べてもその単語の意味が出ていません。もちろん巻末に“索引”のような雰囲気で簡素な字引的なページは割かれています。ところが、その中にも目的の単語の意味が書かれていないのです。

つまり、

“自分で調べなさい”
“予想しなさい”

という態度なのです。

一方日本の語学教材は至れり尽くせり。
全てを説明してくれて、教科書(教材)の中には疑問は全く存在しないような構造になっています。

この教材の作りが、私たち日本人が語学が苦手になる原因の一つなのではないでしょうか。
途中、何かの疑問や知らない単語に詰まって意味を探し回る、その時間が学習を促しているのです。

全てが説明されていると、分かったつもりになります。
分かったつもりは、多くの場合、理解に至っていませんし、応用力は全くつきません。楽しみで読む小説と違い、語学は使えるようになって始めて意味があります。

分かったつもりになることほど危険なことはないのです。

教材は、至れり尽くせりの説明をするより、むしろ疑問を抱え、その疑問を解いていくプロセスが大切。それを学習に取り入れることで、学習効果はより高くなるという好例ではないでしょうか。