ある結婚式場での話。
外国人の神父さんの前で結婚式を挙げられる小さなチャペルです。宗教色はありません。
そこで時々神父さんのアルバイトをしている方(職業も神父さんです)と話す機会がありました。
日本国内ですので、日本語で話しかけると困った顔をされます。
英語に切り替えて話してみると、
「私は日本に来て15年になります。妻は日本人で、息子が二人います」
「息子さんもこちらにいらっしゃるのですね?」
「そうです。公立中学に行っています」
驚きました。
日本に来て15年も経っているのに、この方は日本語を話そうという気もない。奥様は日本人なのに、この方に日本語を教えていない。
問題は、日本国内に
「外人を見たら拙い英語でもいいから、返答しなければならない」
という風潮が根強く残っているということです。だから、この神父さんは15年もの間、日本語の必要性を感じることなく生活できてしまったのです。
私たち日本人は、外国へ行くとき、できる限り相手の言葉を使おうと小さな旅行用会話本を持ち歩いたりします。こんなに相手を尊重する国は多くはないでしょう。
今後、日本にいる外国人には、日本語の必要性を痛感させるような体験をしていただく必要があります。旅行くらいなら親切にしてあげるべきですが、居住するのであれば必須です。
この神父さんには、
「あなたはもっと日本語を勉強する必要があります。あなたの教会にも日本人が来るでしょう。その方達に対して失礼ですよ」
と申し上げたところ、ばつ悪そうにしておられました。
日本に来たら日本語を話すべきです。
【 脚注 :: いただいたコメントへのご返答 2007/10/26/20:00 】
この記事に関して読者の方からコメントをいただきました。
お父様かお母様が外国籍の方です。内容を要約いたしますと、
「ニーズのない外国語を勉強する時間を使うより、家族との時間を大切にする方を優先させるという考え方もある」
というご意見でした。たいへん最もで、そのような考え方もあり得ると思いました。
一方で、日本はアメリカのような多人種の国ではございませんので、おそらく親御様も言葉では苦労なさっていることでしょう。日本という文化の中で長く住まわれるのであれば日本語を覚えた方が、その土地の方達とより上手くコミュニケートできるということはご同意いただけることと思います。コメントではカタコトの日本語をお話になるということでした。充分に日本文化を尊重し努力されている証拠だと思います。
コメントありがとうございました。またご意見やアドバイスなどをいただければ幸いです。