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初めに持つべき心構え

昔、あるハリウッド映画の影響でビリヤードが流行し、誰彼構わずビリヤードに興じました。すると始めて数日で、

「私って結構上手い」

と言い出す人がでてきたのですが、すぐにそんな高揚感は消え去り、実はそれほど上手くないことがわかり、結局興味を失っていきました。上手いと感じたのはビギナーズラックであって、いざ自分の意志の通りに玉を打とうとし始めると上手くいかない。当時、映画の影響でビリヤードを始め、今でも情熱を持って続けている人はごく少数でしょう。

語学はどうでしょうか?

語学は始めて数日で、

「私って結構上手い」

と言う人はまずいません。

実は、語学はいきなり壁で始まります。多くの方がこの壁を越えられず挫折していきます。するとそこに目をつけて、この壁をやすやすと越えさせてくれると謳う教材が沢山あらわれます。

カンタン
誰でも
10日間で・・・etc

どれも甘く心地よい言葉ですが、“学問に王道なし”という言葉を覚えておいてください。本当に他国の言語をカンタンに習得出来るかどうか、じっくり考えてみてください。日本語がどれほど奥深いかを考えると、「あまりウマい話はないかな」と思います。

もちろん説明の上手い人、下手な人がいますから、説明の上手い人が作ったものであれば他のものより分かりやすいということはあり得ます。ですが、それらの説明が記憶にしっかりと残るか残らないかというのは別の話です。

コンピューターにソフトをインストールするように、他者が皆さんの頭に知識を刻み込むことは出来ません。

最後は、皆さんが頭に刻み込む努力を必要とします。

残念ながら、この努力をカンタンに済ます方法を未だに見たことがありません。
ですが、より臨機応変な反応が出来るようにするための素地を作ることは可能です。