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オーディション神話

世の中には様々なオーディション神話がある。
その中でも、歌手 バーバラ・ストライサンドの神話はとても有名だ。

まだ少女だった頃、バーバラは数多くのオーディションをこなしていた。しかし、なかなか上手くいかない。

悩んだバーバラは秘策を編み出した。これは、一か八かの大勝負。

ある日オーディションに現れたバーバラを見て、オーディション主催者達は驚いた。

なんと、その少女は大きなガムをだらしなく噛んでいるのだ。その場にいた誰もが

「この子は何をしにきたのだろう?こんなことで絶対合格するはずがないのに」

と思ったそうだ。結論から先に言うと、彼女は圧倒的な存在感で合格を手にしてしまうのだが。

さて、オーディションで彼女の番が回ってきた。あの大きなガムは噛んだまま。もうやる気がないのかと思いながらも、オーディション関係者は、形だけでも質問を開始した。

バーバラの返事はあまりにも印象が悪く、しびれを切らした主催者側の一人が彼女に怒鳴った。

「あなた、そのガムを捨てなさい!オーディションに来ておいて、そんな失礼な態度で、こちらをバカにしているのか!」

彼女は悪びれる風もなく、そのガムを口から摘んで、こともあろうに自分が座っていた椅子の裏に貼り付けた。

主催者達はもううんざりして、早々に彼女を追い出し、彼女の椅子に近づいてガムを捨てようとした・・・

ところが、なんと

ガムはどこにもない!

そこで、全ての主催者は気がついた。全ては彼女の演技だったのである。最後まで演じきって、堂々たる態度で部屋から出て行った彼女を追いかけたのは言うまでもない。

スターとはこうして生まれてくるもの。

ただ、奇をてらっただけでは見え見えになってしまうのだろうが。