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文化的背景と慣用句

前に、フォレストガンプの例をお話ししました。

それが、逆の立場になったらどうなるかをお話しします。

ある日、テレビを見ながらこんな話をしていました。何かの戦いで、既に何度も山場を迎えてきたのにもかかわらず、

TV 「ここからが本領発揮だ!」

A 「え?今まで本領発揮してなかったの?」
B 「ずいぶんギリギリの戦いだったよな(笑)」
A 「ドラゴンボールみたいに、永久に本領発揮するんじゃない?」

ドラゴンボールでは、キャラクターが無限と思われるほどに強くなり、

本領がどこにあるか分からない

という展開があります。そのアニメで育った世代には、共通する感覚があります。

この感覚の共有が言葉を話す上でとても重要になります。

今まで充分に最強だと思っていたら、もっと強いヤツが出てきて、何かの切っ掛けでもっと強くなる。

それを、

「何度でも本領発揮して、 まだ 奥の手がある」

という展開をしていくことを茶化す例えとしてドラゴンボールが出てきたわけです。でも、日本語のネイティブが話すからといって、

日本語ネイティブならこう言う

という慣用句と呼ぶわけにはいかないのは、お分かりいただけると思います。
連想で派生してきた、アドリブ語という方が正しい。

これらの例から、英語でも日本語でも、

慣用句

より、

アドリブ語

の頻度が高いことは理解いただけることでしょう。

ということで、当社が常に主張している通り、語学において大切なことは慣用句をガリガリ覚えることでも、“ネイティブはこう言う”という言葉を覚えることではなく、今知っている言葉を効率的に使って様々な表現をしていく力をつけることです。