クリエイティブ系の学部への留学を考えている場合、帰国後の市場も考慮にいれておくことは大切です。
例えば、アートメジャーを選択してアーティストを目指す場合。
海外ではアート専攻で、卒業後に絵を描くことで生計を立てている方が多いです。全ての創作的職業は全世界どこでも苦労は絶えませんが、その土地独特の需要というものも存在します。
日本ではなじみがありませんが、海外での絵描きの需要は意外な所にあります。
一般家庭です。一般家庭といっても、絵を買って飾るというわけではありません。
一般家庭の壁に、絵を描いてもらうためにアーティストを雇う。
という文化(習慣)があるのです。
比較的裕福な家庭ではありますが、屋内の壁といい、天井といい、床までもを気に入ったアーティストに直接描かせた絵で埋めてしまうなんてこともあります。
日本のような“壁紙”が主ではなく、塗り壁風の壁が多いという事情も手伝っていますし、
壁が白いなんてつまらない
といって、自分の好きな色に塗り替えるということが日常的に行われていることもあり、
どうせやるならプロの手で
ということで、アーティストの出番となるようです。
そこでは、週末に気に入ったアーティストを集めてパーティーをしたり、一種のパトロンのような人達がいます。
そのような習慣のない日本に帰ってきたとき、どのようにして自分が勉強してきたことを社会に役立てるのか、ということを最初から計画にいれておくことで、帰国後に泣くことにならないでしょう。