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同じ本を何度も、でも連続でないこと

語学、特に文法を学習するときは、

同じ本を何度も読み確実に自分のものにすること

が良いとされている。

これは、半分は正しく、半分は間違いである。

例えば、一つの本を読了した直後から同じ本の1ページに戻って読み直すという学習方法はあまり効果的とはいえない。

語学学習は、学習である以上簡単にはいかない。
であるからこそ、学習過程において

喜び

というキーワードを常に意識した学習方法を取り入れたい。

例えば初心者のうちはとくに、知った単語に出会うと大きな喜びを得る。中学生が学校で習った英語に教室の外で出会うと、

「今、○○って言ったよ!本当にこうやって話しているんだ!」

と飛び上がらんばかりに喜ぶ。
これに出会うと学習効果は飛躍的に高まる。

こんな喜びを自分自身で演出するには、文法を説明している本を複数冊用意し、それらをランダムに何度も読んでいくこと。

概ねどこでどんな説明が出てくるのか予想がつくようになると面白味がなくなってくるので、また新しい本を買ってきたり図書室を利用してひたすら読み続ける。

すると、各書籍間の共通点がハッキリしてくる。

文法に種類があるわけでなし、共通点があるのは当然なのだが、著者によって視点も説明方法も違う。その手法の違いを超えた共通点に気付く頃になって、ようやく

文法の外観が掴めるようになる!

その後は頭が整理されてくるので、読めば読むほど身に付くようになる。

仮に一冊1週間かかったとしても、5冊読むのに5週間。
2回読んでも10週間。
新しい本を加えて読み進めれば、今まで中学・高校(・大学)で英語が苦手だった人も半年ほどでかなり英文法の理解力がつく。

この半年の土台があれば、スピーキング・リスニング・ライティングの力はその後の学習によりメキメキ上達する。

問題は、この半年を我慢して乗り越えることができるかどうかだ。
本当に英語が必要で、本気で話せるようになりたいのなら、半年程度の我慢はたやすいはずである。基礎を習得するための半年は、ある意味“踏み絵”のようなものかもしれない。

そこまでしたくない、と思うのであればスッパリやめてしまって他の学習をしたほうが人生が充実するはずだ。