あるメーカーの海外工場に駐在していた若い方の体験です。そこは英語圏ではなく、かなり特殊な言語の国。
工場内を歩いて見回っていたところ、よそ見運転のフォークリフトが自分に向かって走ってきたそうです。彼は、大声で
「ストップー!ストップー!!」
と叫んだそうです。ところが、リフトのドライバーは気がつかない。すんでの所で、周囲にいた現地人のスタッフが叫んで気がついた。
リフトは停まり、彼は無事だったのだが、その時彼の頭には、
「コレは危ない。この人達の言葉を話さなければ!」
という強い思いが浮かんだそうです。
彼がリフトにぶつけられそうになったのは、彼の語学力が足りなかったわけではありません。仮に相手の言葉を話していたとしても同じ危険にあったはずです。
でも、彼はそれを切っ掛けに相手の言葉を覚え、数十年後その国の大学で工場のマネージメントを教えるほどになりました。
どんな機会でもいい、こうした印象深い経験は人を目覚めさせ、努力が苦にならない気持になれるものです。
危険はあまり嬉しくありませんが、こんな切っ掛けに出会えると語学力は爆発的に伸びるよい例ですね。