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聴けないときは前後に注意

以前、「聴けているのに聴こうとしない」でお話ししましたが、リスニングが苦手だと言っている人でも実は、

結構聴けているのです。

ただ様々な先入観が邪魔をして、聴けていないと思いこんでしまっているのです。この思いこみは大切な時間を無駄にしてしまいます。それを避けて、より効果的にリスニング力をアップさせる方法があります。それは、

聴けていない単語の前後に集中すること

です。英文に飽き飽きしている方もいらっしゃると思うので、イタリア語を例にとって説明します。

イタリア語のリスニング練習をしていて、こんな音が聞こえてきました。

・・・クニティピディオーリオ

この文章の中で確実に分かるのは、

ティピ = タイプ

ディ = 前置詞 英語で言うと of のようなもの

オーリオ = オイル
イタリア料理の、“アーリオ・オーリオ:ニンニクオイル”って聞いたことありますよね?
あのオーリオです。

さて、ここまでで 「何らかのオイルの種類」 の話をしていることはわかります。しかしこの文頭、

クニ

って何でしょうか? クニ?なかなかでてきません。辞書でひいてもでてきません。行き詰まってしまうのです。特に、海外のリスニング教材ではトランスクリプトが付いていない物もありますし、教材ではないものには、そもそも文字起こしされていないものがほとんどです。

ここで挫折して、自分にはできない・・・ となってしまう方が多いのです。

このクニをよ?く聞いてみると、その単語の前に、小さく早口で

アル

と言っているのが聞こえます。繋げると、

アルクニ

おお! ?(◎o◎)/ 聴けなかったのは、
アルクニ = いくつかの (英語で言うと Some)
だったのです!

詳しい説明は避けますが、分かってから考えてみると、

ティピ = 複数形

ですから、その前にはこの単語が複数形であるべき、何らかの表現があっても不思議はないわけです。予想してみれば、個数の可能性がありますし、不特定数であれば当然曖昧な表現“いくつかの”があるのは自然です。

つまり、先入観さえなければ、このアルクニも最初から聴けていたわけです。?

こんな例はいくらでもあります。
この場合は、ハッキリ聞こえているクニに集中するあまり、その前の言葉に注意を払わなかったために

聞こえているのに聴けない

ということになってしまったのです。

聴けないときは前後を聴く。

ちょっと意識してみてください。きっと、隠れていた言葉を発見する感動を味わっていただけます。