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無理に訳そうとしないこと

もうずいぶん昔になります。
中高生の頃、英語の宿題といえば、

「はい。明日までに教科書のどこどこページまで訳してきなさい」

というものが多かったです。中高生レベルなら不可能ではありません。

しかし、その反動で、大人になって英語を勉強するときにも、日本語と同義の文章を英語でつくることが出来ると考えてしまう方が多いのです。その証拠の一つに、

「何々って英語で何というの?」

という質問。その多くは、「英語にはその日本語と同等の言葉はありません」と答えるしかないのです。

例えば、

いただきます

という言葉は、英語にはありません。いただきますではなく、食事を振る舞った側が、

「たくさん食べてね」

という声をかけることはあります。例えば、イタリア語だと 「ブオン・アペティート (良い・食欲)」 のような声をかけます。

全ての言葉を英訳しようと試みるから、自分に英語力がないのか?と心配になって挫折してしまうのです。一言で言い切ってしまえば、

完訳は無理です。

では、どうすれば良いのか?

自分が言いたい言葉を、別の言葉で表現してみることです。
いただきますと言うかわりに、料理を褒めてみるとか、良い匂いと言ってみるとか、別の視点で言ってみましょう。

そうして、自分バージョンの言い方を作っていけば良いのです。
笑われたら、次に同じ言葉を言うのはやめる。

それでいいのです。
どちらにしても完訳できないのですから、クリエイティブにいきましょう!