口語英語が聴けないために、TOEICやTOEFLで高得点を取ってもコミュニケーションができない人は多いです。
口語は難しくありません。
リスニングも、口語だからといって知らない単語が出てくるわけではありません。
それなのに、なぜ理解しにくいのでしょうか?
例えば、日本語での私たちの会話。
ある企業が、飛び込みの根性営業を行っていることを、誰かと話している所を想像してください。
「あの会社の営業方法は、昭和だよね?」
といったりすることがあると思います。営業方法が良いとか悪いとかではなくて、
“昭和を思い起こさせる”
という、昭和への共通のイメージが会話を成立させています。
共通のイメージがどこから出てくるのか?
それは、実体験であったり、映画やテレビなどから掴んだイメージであり、この国に長く住むうちに必ず身についてくる感覚です。
日本人同士はその感覚を共有できます。
それが、外国人同士の口語でも出てくるのです。
「それって、すっごく70年代だよ」
という感じで。
私たちと、外国人の70年代のイメージに共通点があれば理解できますが、共感できなければ言葉そのものが意味不明になってしまうのです。
口語は難しくありません。
ですが、やはりその国で生きて触れてきた文化の違いだけは、後から勉強したとしても、
分かっているフリしかできない
ことは、初めから意識しておけばいいのです。
皆さんの英語力が足りないわけではないのです。
「ここは仕方がないんだな」
と、開き直ることができたら楽です。
分からなければ、分からないで、
「70年代って、どんなイメージがあるの?」
と聞けばいいんです。
すると、本人達も確固たるイメージがなく漠然と話していることが多いので、
「う?んと、なんて言ったらいいのかな? それは良い質問だ」
と言いながら教えてくれるはずです。
そこから会話が弾んでいくかもしれませんね。